ヨノナカ実習室 実習予告と記録

調理実習や木工実習のように、対話や表現や交流の実習を行う場所「ヨノナカ実習室」の、実習予定や記録をお知らせするページです

百姓への道 教えて!耕作豊吉先生⑥

前回のピンチを受けて、豊吉先生からの丁寧なアドバイスと、元気の出ることばが届きました

 

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心配することはないと思います。
プロの農業者でも恐らく100粒種を播いても、そのまま100本の苗に仕上げることはできないでしょう。ホームセンターにずらりと並べてある野菜苗は10000粒播いて、そのうち丈夫に育った見事な苗8000株出荷していると考えればいいのです。ただ、家庭菜園的に、10株のうち2株が病気や、虫に食われたり、色が悪くなったり、しおれたりすると当然心配になります。
でも、大丈夫です。
誰がやっても発芽しないものもあるだろし、途中で上手く成長しないものもあります。虫に食われたりすることもあるでしょう。病気だってそうです。害虫の対策は、殺虫剤という方法をとるか、丹念に虫をみつけて手(素手という意味ではありませんが)で取るしかないのです。
これは、有機無農薬栽培を岡山県で30年以上続けて、今も生産している農家のご主人から以前直接お聞きしたものです。

 

もう一つの雑草もそうです。

土壌の中には、植物の種は休眠という方法で存在しています。発芽の条件が整ってない時には、発芽しないでおこうとまるで意志があるかのように眠っているので、水と酸素と温度が(種によっては光も必要な時も)そろえば芽を出します。雑草も野菜の種も例外はありません。また、病気はそれこそカビやウイルスが原因の病気は農薬を使わずに防ぐことはできません。

 

ここからが、本日の本当の返信ですが、写真で見て一番気になるのがホウレンソウです…………

 

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気になるところで閑話休題。この「ホウレンソウ問題」は次回。乞うご期待!

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左の、一週間後が、右
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紙袋チームは一週間たっても変化なし……
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ひとり部屋をもらうと人参は調子に乗るようです
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ルッコラはじわじわ元気になってきました
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トマト、伸び方がみんなマイペース!

 

今回は、早朝の雨のように、じわーとしみる豊吉先生のことばを報告します。

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こんな時、下農は笑いながらこう言います。

「やっぱり初めてじゃったらええようにいかんのう。」

 

中農は笑いながらこう言います。

「もう何年かしたらじょうずにできらあ。まぁがんばられえ」

 

上農は笑いながらこう言います。

「わしらぁも苦労してきた、それが農業じゃ。農業は難しいんじゃ」

 

私は、こう言います。

「我々は肥料桶も担ぐがピアノも弾く人でなければならない。

 衝動のようにさへ行われる全ての農業労働を舞踊の世界へ高めよ。

 みんな偉い人の言葉の受け売りじゃが、

 農業のことを考える人、

 農業の勉強をする人、

 農業をしている人、

 農業を続ける人、

 その大小や取り組みの長短を問わない。

 それらのどこかの人に属していればいいと私は思う」

とね。

 

 

とにかく、この世の中に、今の日本で、農業に興味を持つことに、これだけ純粋に取り組んでいる人を私は応援したいです。

 

 

けれども、重ねて、残念ながら、私は

「ホウレンソウがなぜ黄色になったかわからない」。

すまん。


ところで。

最近知ったことじゃけど、苗を鉢上げや移植する時一つ気をつけて下さいね。

植物の根には、主根・側根やひげ根の先に根毛といって、それはそれは細かい根が生えていて、これが植物の水分や養分を吸収するのに大切な役目をしているのですが、その植物を定植や鉢上げする時、どうしても切れるのだそうです。

 

だから、できるだけ根の周辺の土を残したまま(あるいは残す気持ちで)、定植とか鉢上げをやって下さい。

その他の苗は順調に大きくなっていると思いました。

 

耕作豊吉

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ブランドもんセニョールは、土袋へ。そして虫が、、、

PS 

病気や害虫の予防のための薬剤散布は、苗を売って商売にする人はたいていされるけど、今は必要ないのではと思います。そこで、風通しを良くしたり、日陰を作ってやったり、水の管理をしてやったりしてください。

 

もし、病気の株(葉の表面に白い粉をふいたようなカビとか、葉脈に沿って葉が褐色になっていくなど、)みつけたら容赦なく取り除き、処分するのが良いと思います。

 

例え、せっかく育ててきたのに思っても、ここは心を鬼にして下さい

 

それでも気になる時は、ホームセンターで売っている薬剤を買うとよいでしょう。防虫は、こまめに手で取る。それでも気になる時は防虫剤で対応)です。岡山県で最も早くから有機無農薬栽培をされている専業農家の方は、どのハウスもすべて手で害虫をとっていましたし、必要な時は、外国から1瓶数千円もする天敵をハウス内に放すといったように本格的にやられていました。それからナメクジやヨトウムシ、ネキリムシなんかがせっかく大きくなった苗の茎を切ることがありますが、これらには良く効く薬剤がどこのホームセンターでもあります。

以上です。頑張って下さい。

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最後にもう一度、豊吉先生のことばから

 

 我々は肥料桶も担ぐが

 ピアノも弾く人でなければならない。
 

 衝動のようにさへ行われる全ての農業労働を

 舞踊の世界へ高めよ。


 みんな偉い人の言葉の受け売りじゃが、
 農業のことを考える人、
 農業の勉強をする人、
 農業をしている人、
 農業を続ける人、
 その大小や取り組みの長短を問わない。

 

 それらのどこかの人に属していればいいと私は思う

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まもなくウーパースミーツの報告も掲載いたします!!

 

 

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