ヨノナカ実習室 実習予告と記録

調理実習や木工実習のように、対話や表現や交流の実習を行う場所「ヨノナカ実習室」の、実習予定や記録をお知らせするページです

5月のパブコメ報告!6月は16日に!

あの「北長瀬ハッシュタグ」を拠点に、今シーズンも始まりました!「はじめてのパブリックコメント」なんだかんだで、シーズン3。

5月24日は5名の方が参加してくださいました。

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初めての方もおられたので、パブリックコメントの概要を共有してから、岡山県議会が募集している岡山県家庭教育応援条例」について、パブコメの切り口を探しながら、笑いも交えつつ、お互いの言葉に耳を傾けました。

 

 

わからないよう

・だれのための条例なの?

・県が何をするという条例なの?

・なぜ今?

・家庭や地域の教育力ってそもそも何?

・親としての成長、誰に何を求められてるの?

・「かつては」っていつのこと?

 

⇒ これが書いてあれば、共通認識を持てるから、アイデアも問題点も考えられると思いますよ!

 

 

腑に落ちないよう

・子どもが中心に書かれていない。

・家庭や地域の教育力って、低下してるの?

・古くない?

(知・徳・体とか調和とか、家庭教育が大事でお母さんたちしっかりしましょう的な)

・つくろうとしている人たちの都合や描いている社会像や理想像へ、みなさんの努力であわせてくださいと言われている感じ。福祉にお金を使いますとか、教育は北欧のを取り入れて…とかすると、解決するんじゃないかと思うけど、自助努力を求められて昭和に戻されたらかなわんな~、というのが率直な感想。

・どういう環境にあっても等しく教育は受けられるもの、そうするために環境を整えてほしい。背景に貧困やひとり親の問題がある。そこに言及せずに、家庭教育がんばれと言われているような気がする。

 

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ちなみに、核家族化の進行は何かと要因にされがちですが、【1955年の核家族率は約60%】。兄弟が多いので、3世代で家族を構成できる人は家を継いだ人だけ、ということでしょうか。1990年代に向けて80%に増えていきますが、「核家族化の進行」とはどのあたりを指しているのでしょう。わかりづらいですよ!

☟必見☟

https://www.nichibenren.or.jp/library/ja/committee/list/data/180516_sympo_hokoku.pdf

日弁連主催の「家庭教育支援法案を考える」シンポジウム報告書

2018年の報告書ですが、大変勉強になります。

こちらに掲載されているデータをみると、みんなで頑張ってきたんだなあ、としみじみ思ってしまいました。他のデータも気になりますね。

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言葉づかいも気になるわ~
・ふんわりと雰囲気で書かれている感じ。エビデンスがあって具体的なら、パブコメでも前向きなアイデアを提出できるはず。

・「多様な親に対して」とあるけど、岡山県がめざしている理想像みたいなのが示されるの?大人に対して??

・「連携したい」んだろうなと思うけれど、県は本当に連携できる体制をつくってくれるの?どこが責任もってやるのか明確じゃない。

・タイトルに「応援」が入っているけれど、どう応援してくれるのかが不明瞭。

・「教育」という言葉が強すぎる。すでに大人の目線。応援は後ろからするものであって、上からされるものじゃない。

・4条、就学前の教育が生涯にわたる人格形成に影響を及ぼすみたいな、ことが書かれている。プレッシャーだなと思った。

 

こういうとこもみて欲しい

・食べさせて寝かしてたら育つと思う。十分に食べられなかったり、ヤングケアラーだったり、環境を変えることが大事じゃないかな。

・社会に協力する人間をつくるには、というニュアンスに聞こえてしまう。
子どもの権利条約では「社会において個人として生きるための準備を整えるための場所」が家庭。一個人として社会に出てくために大人が協力しないといけないよ、という雰囲気が、この条例と大きく異なる。

 

いろんなコメント

・県のいう家庭や地域の教育力の低下の根拠を示してほしい
・県がめざす理想的な家庭像を押し付けているように感じて不愉快。
・問題があるなら、それに対して必要な支援をしてほしい。
・教育や家庭環境は多様であるべき。
・1行目に書かれていることを実現するために、経済的困窮や貧困、格差の問題にも触れられるようなデータを出したい。しつけや家庭教育じゃなく、その背景にある課題を解決しないと意味がない。背景をよくするような支援をしてほしいと述べたい。
・今の子供たちや親の現状を日々その人たちのそばで活躍している人たちがたくさんいる。彼らの活動を参考にして、現状分析を確かにすべき。精神的支援より具体的(物質的?)支援をすべき。
・「地域のつながりの希薄化」とあったが、新たな地域との関係性が築かれている。子ども食堂や児童クラブや学童がかわっていることなど。地域スポーツが発展して、公民館利用も増えている。地域とのつながりの関係性がかわっている。そこを支援できるような具体的な施策案にしたほうが、みんな受入やすいんじゃないか。ネガティブなことじゃなく。
・3条の「人格形成」に影響するというのが気になっている。その根拠となっているものがあれば示してほしい。幼稚園、保育園の先生たちがちゃんと働ける環境を整えることが大事じゃないか、それが、就学前の教育支援に繋がるんじゃないか。
・具体的な応援の案を示してほしい。

 

 

ナイスアイデア

「子ども応援条例」というのにしたらいいんじゃないか

 

参加者の皆さんからのコメント

 

「じぶんひとりで読んだ時と、一緒に読んだ時と、見え方がちがう。もやもやした感覚が、顕在化したのでためになった」

 

「最初条例を読んでなんとなく感じた気持ち悪さが言語化できた。腹が立っていたんだなということに気付けて自分のカウンセリングができた。また、このよる会という場が、ひとつのコミュニティ化していることを感じて良いなと思った」

 

パブコメ初めて参加していろいろ考えた。身近な困っている観点を見つけるということと、大喜利と思えば、このパブコメの案をつくった人にとっても受け入れてもらいやすい、この観点見逃していたなと思ってもらえるかも、と思った。否定的に見なくてすんで楽しかった。」

 

「初参加だが楽しかった。条例がそもそも読みやすいものではないから、ひとりでよむとくじけそうになる。くじけず読めて、言語化できるのが、みんなで読むことの良さ」

 

パブリックコメント、まだまだ可能性まみれです。役に立つものにするために、どうしていったらいいのか、ということを考えてみるのも今期のテーマの一つです。

 

【参考】

www.pref.okayama.jp

www.pref.okayama.jp

 

 

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次回は6月16日です。お気軽に御参加ください~♪

www.npokayama.org