8月パブコメの柱は、二つ!
「大喜利」と「多数決のノリシロの辺り」
学校で民主主義を習った時のことを、皆さん覚えてますか?
「かなりメンドクサイ制度」
「多数決と、少数意見の尊重は必ずニコイチ」
これを私は選挙権を得てから数年後に知りました。
独裁政治や多数決主義だと、スカッと決まることも、意見の異なる5人で相談すれば、均等に意見を取り入れても2割しか自分の意見は採用されません。
つまり自分の主張の「8割は没」になる。
これを知らないと、「誰もオレの言うことを理解してない」と、全員が8割分のエネルギーを不満に変換してしまう。
な、なんてメンドクサイんだ!?
それならむしろ素晴らしい王様が出てきて帝王主義バリバリに善政を行ってくれたらいいのに、、、
、、「衆愚政治」って言葉もあるし、、
、、と思ったことを覚えています。
実は、パブコメのポイントが、ここにあることに、最近気づきました。
パブコメは多数決ではない。
当事者や専門家や担当者が一生懸命考えた末の、かなり練った後の素案を、いろんな立場の人が「見落とされていることはないか?」「困ってしまう弱者はいないか?」と探すことで、出来ることなら人の数だけ、異なる視点をお知らせすることで、素案がよりよいものになるお手伝いをする機会だと思うのです。
他の人と違うことに気がつくために、他の人と違うことを言うために、どういうスタイルがいいのかを考える中で、「大喜利」にたどり着きました。困ってる人を見落とさないようにキョロキョロしながら、いつもより少し無責任に肩の力を抜いて、やってみよう!大喜利!
今回は参加者、スタッフなど合計8名で90分、いろんな視点を示唆していただくことができました。
大喜利その1
「個人情報(マイナンバー)の便利さ、心配ごと」
・住民票とるときに便利。漏れたら困る。
・将来保険証がなくても使えると便利。自分の好きなもの嫌いなものが外に抜けてしまう。
・市民側として、行政手続きが便利。困るのは、どこに渡っているかわからないこと。
・災害時の活用。DV被害者の保護。
・マイナンバーに登録していないけど、生活に困っていない。ポイントがもらえるから、という流れに乗ることに抵抗感。良いも悪いもわからない。
・給付金10万、転居時の手続き楽になる。ほかの活用方法知らない。中途半端さも感じる。
大喜利その2
「笠岡のイメージ」
・島嶼美・干拓地・六島・飛島ガーディアンズ・真鍋島の廃校のところ。宿泊した。
・福山と倉敷のベッドタウン?
・水島も福山もあるから、就職先も豊富そう。
・温かい場所で育まれた優しい子どもたちが多いと聞いた。
・土地利用の計画を変更した?計画的に集まって暮らす方がよさそう。
「笠岡市都市計画マスタープラン」の一部見直し(案)に関するパブリックコメントの実施結果 - 笠岡市ホームページ
結果・・・パブコメは0通だったそうです。
参加者の皆さんの対話から
【岡山県精神医療センター】www.pref.okayama.jp
・「入院医療から地域生活への移行、塀の中に押し込める医療から外へ」という取り組みを聞いたり映画を見たりした。岡山でも言われてたんだ!社会に放り出す形になってほしくないし、災害時などは障害、高齢、精神的に環境変化で動揺される方など、そういうときのチームをつくろうといいことが書かれているから、がんばってほしい。
・地域生活をすすめていくことはとても良いこと。遠隔治療のICT化を進めて、Online診療ができるのでは?精神疾患など、心のバリアフリー推進は、コロナ禍だからこそ。
【笠岡市マスタープラン】
・われわれの中でホットな話題の「島」がそれほどトピックではないようだ、、、
・福山市との連携についても、一文のみ、、、
・道路を強化するのか、パークアンドライドを強化するのか、電車の本数が減っているのを増やすとあったが、集約すべきかも。
・コンパクトシティ、地域活性化、、検証はまだ?。住むところを分けるというのは今暮らすところを失うということ。今あるところで生活していきたい人たちはどうするの??、、、他市と連携して住みやすい街づくりを進めていくのか、どうしていくのかな…。
・千鳥とカブトガニは欠かせない。島もある。隣の里庄町は藤井風も出たし。笠岡市の商店街発展にこだわらなくても、、、、
【新型コロナウイルス感染症対策に係る予防接種事務に対する特定個人情報保護評価書】
・街中に引っ越してから、自分は個人情報に寛容になった。狭い共同体での窮屈さと違って、都市部で匿名性が高まったことで、個人情報見たところで、誰も知らないという状態なので寛容になった。
・ワクチンはすごくセンシティブなこと。が、いたるところでワクチンを打ったか否かを聞かれる。その場合にマイノリティになった場合、記録することは大事だが、それをどこまで使われて、マイノリティであることによって生じる不利益もあるかも。もやっとする。
・「任意である」ことを忘れずに、、差別につながらないように。
・二重チェックとあるけれど、人間はがんばってもミスをしてしまう。
・都市部では個人情報に寛容になる、、、おもしろい考え。
・この評価書はワクチンパスポートに使われるのか?海外旅行に行くときの証明書になるのか?
【パブコメってさあ、、、】
・パブコメを通じて自治体にアイデアを提案しても、タイミングなども含めて自治体にも出来ること出来ないことがある。
でも、パブコメは行政発信なので、普段から多様な学びを積み上げた上で、「足りない視点を考える」ことなら現実的。
それなら高校生なりの思い付きでもいいのかも。
提出したパブコメの意見がどう展開していくのか、人生の中で大事なことだとおもう。
(自分の意見を伝えて、試行錯誤していくという過程が大事だと思うから)。
この会では、出した結果を紹介してもらえるのが嬉しいし楽しい。その辺から取り組めたら良いと思う。
・マジョリティ側にいる人が、マイノリティの視点を考えたり、マイノリティの視点から意見を言うことも、パブコメのメリットだと気づいた。
・印象としては弁護士じゃないと評価書自体を評価できないんじゃないかと思った。
・どこにつっこめばいいのかがまったくもってわからない。
自分の読み方が下手くそなのか??これにご意見をと言われても、どう出せばよいのか、、、、、。
・よい取り組みなんだろうと思って読んでみるけど、勉強しないと、読み込めない。
・協力したいけど、行政からおりてきているものが、市民の声を聴きたいと思っているとは思えない感じに見える。
だからこそ、日本の間接民主主義では、こういう対話の時間が有意義だとしみじみ。
パブコメ提出後、意見も含めた「案」がどのように活用されていくか、前シーズンでも話題になりました。すこしずつ繋がりが見えてきたら、またおしらせします。
さらに、札幌市の「パートナーシップ宣誓制度」のパブコメ以降の展開は、弱者やマイノリティを行政がサポートする姿勢が明確に示された画期的な出来事と言えますが、見解の異なる人から見ると違和感のある取り組みである、という大発見もありました。
【今回扱ったパブコメ】
次回は、9月15日!!