ヨノナカ実習室 実習予告と記録

調理実習や木工実習のように、対話や表現や交流の実習を行う場所「ヨノナカ実習室」の、実習予定や記録をお知らせするページです

戦争に対してパブコメは無力なのか 3/16

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岡山NPOセンター主催の「はじめてのパブリックコメント」最終回は、「ニュー避難訓練」のアイデアを考えました。出るわ出るわ愉快なアイデア。今回も少数精鋭のメンバーながら構成は多様でした。カメラ目線で笑顔を送り込んで来るという最若手から、皆勤賞のベテランまで。

 

今回はこちらの7件について

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備前市の地域防災計画では「避難訓練を実施する『義務』」について。「実施する」の主語は自治体。「訓練に参加する」「避難する」の主体は住民。話題は「避難しないという選択」にまで及びました。

 

今回の大喜利では、避難訓練について明るく朗らかな提案が出来ないかと知恵を絞ってみました。

 

有効な訓練って、、、、

危機感を、、、、

不安をあおることになるけど、、、、

でも実際の判断が、、、、

行動に結びつかないと、、、、

 

その中で、目からウロコの視点をいただきました

 

「あの場所へ行くという行動が、楽しく身につけばいいんじゃないか?」

 

 

『トトロのどんぐり作戦』

おかしが点々と置かれていて、それを追うイメージ。トトロのどんぐりみたいに、それを追っかけていくと避難場所にたどりつく、という一連の流れを繰り返す。

 

緊急時に体が自然に動くことが大事だから、ルートを体で覚えることが有効なのでは?

難があったらそこに行くのではなく、日頃から何かあれば行く習慣をつける!

「炊き出し大会」や「お祭り的なイベント」を避難場所で開催して、そこで食べたり作業したり時間を過ごしたりする。避難所の避難グッズの収納場所や管理も出来るかも。

 

 

『ヒナリンピック』 

ラソン大会のゴールを避難場所に設定してみる。

勤務先や自宅、買い物に出かけているお店など、今いる場所から避難することになるのだから、今居る場所から「Best 避難場所」にたどり着く練習をしておく。

 

 

『ルートナビ鬼ごっこ 

スマホの鬼ごっこアプリ(逃走中ができるアプリ)を活用して移動してみる。

その場所から移動する経路を選んで、実際に移動した後、みんなで自分たちの移動プロセスを共有しながら、ふりかえりをする。

 

 

 

『マンホールがすごい!ブランチ北長瀬』

ブランチ北長瀬では、マンホールが非常時の簡易トイレになる。

実はあまり知られていないので、広く知ってもらうための取組をする。

 

 

 

「一度でも避難するという経験があると、ハードルが下がりそう。行ったことがある、という経験が大切」

「参加したら、発信したくなるような避難訓練。バズらせて流行らせることもできるかも」

素晴らしきアイデアたちでした。

よければ、提出してみましょう。

 

さて、約1年半継続した「はじめてのパブリックコメント」も今回で終了です。状況が許せば、次の段階として「対話型パブコメ」を是非とも県内で実施したいと虎視眈々と狙っております。関心のある人、一緒にやりましょう。

 

 

この会のガイダンスでは出口真紀子さんや「Privilege」に触れることが多かったので、記録として残しておきたいと思います。

 

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具体的な考え方の流れはこんな感じ

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身近な話題として「左利き」「右利き」も挙がり、こんなコメントもいただきました。そうだった!改札で、左利きの人、困ってたんだ、、、、。

 

「左利きは電車の改札ひとつでも、もやっとすることがある。

 世の中は全体的に右利き仕様になっている。

 マイノリティのために、マジョリティが合わせようとすることが大切だと気づいたけど、実現してないことに気がついた。

 さらに、多様な視点で考えると、マイノリティとマジョリティが入れ替わる。

 パブコメ以外のところでも役立ちそう。」

 

このコメントを聞くまで、私は、改札と利き手を結びつけることが出来ていませんでした。こういうことを想像できたり、思いが及ぶ人間になりたいものです。

 

そして最近、ハッとしたことをご紹介

 

人権課題についての研修といえば、当事者による講演会が多いですが、コーディネイトをなさっている大阪のSさんはこんなことを教えてくれました。

 

当事者の話を聞きたいという依頼に対して、必ず問い返す

「それが、どういういことを意味しているか、本当にわかっていますか?」

 

私は半べそで絶句しました。

これまでの自分の浅慮を突きつけられた気がしました。

 

実は、私たちの目の前に、学びの方法はたくさんあります。

時間や労力が必要です。

社会課題とか、うまく行っていないこと、人が辛い思いをした出来事や、さまざまな被害に遭われた方に関わろうと思うと、やはり、丁寧に時間や手間をかける必要があると思います。

https://sazanami-house.info/

www.youtube.com

 

www.iwanami.co.jp

公民権運動のカウンター座り込みの準備段階の描写のシーンを是非とも読んでいただきたい。「居心地の悪い状態の中で、難問に向き合って意見を述べ続けること」が、当事者にとってどんなに過酷なことかを、このマンガで思い知りました。その「居心地の悪さ」に向き合うことができる人は誰なのか、できるなら向き合ってみること、せめて知ること、大切だと思います。

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メロディ・ホブソンのTEDプレゼンは、こちらから見ることが出来ます。

www.ted-ja.com

イムリーな文章をご紹介。

www.asahi.com

 

 

さて

戦争に対してパブコメは無力なのか、そうじゃないのか

 

Mさんのコメント

「直接的に効力があるわけじゃないと思う。兵器を突きつけられたら、むしろ無力かも。しかし生活の半径何メートルをよくしていくこと、平和にしていくことが、戦争のない社会に繋がると信じているから、微力と思うが無力ではない。」

 

Mさんはスタッフとしてこのイベントをずっと支えてくれました。本当にありがとうございました。

 

毎回お伝えしたこともこちらに。

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中学校社会の問題集がこちら。

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この会が目指していたことがこちら。

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結びはこちら

www.asahi.com

このイベントの企画をしてくださった岡山NPOセンターの皆さん、焦ってオタオタする私をいつも励ましてくださったセンター長、会の運営とコロナ対応が同時進行で始まる中、技術面からも支えてくださった大きなKさん、そして、いろんな場所から参加してくださった「素人」の皆さん、イイ感じにモジャモジャになりましたね。ほんとうにありがとうございました!

これからも「モジャモジャ素人」としてのいっちょかみは続きます。