ヨノナカ実習室 実習予告と記録

調理実習や木工実習のように、対話や表現や交流の実習を行う場所「ヨノナカ実習室」の、実習予定や記録をお知らせするページです

黙るな 叫べ  詩人の言葉「100時間デ名著」『罪と罰』2/21報告

2022年2月13日に始めた「100時間デ名著『罪と罰』」も一年を経たところです。その時にはラジオを通じて、ウクライナとロシア間の緊張が高まっていることは知っていましたが、どちらかというとベラルーシのことを忘れないようにしなければ、というような気持ちの方が強かったように思います。

 

2月21日は九州からMさんが参加してくださいました。弱音を聞いてもらってから、30分読み、お互いが章末にいたこと、章末に大きな事件が起きることを話しました。

まさかこの企画と絡めて、こういう文字でこういう言葉を使うことになるとは思いませんでした。大きな問題を無視しないために、自分の出来ることから取り組むしかないのだから、出来ることをしたらいい、と、そんな風に言ってもらえることもあるし、自分でもそう思うけれど、知ったところで、周りの人と話したところで、という気持ちにもなる。その上、身近な人を大切にすることも出来ていない現実について、自分を無視している。

 

改めて、この詩を。

 

戦争が近づいてきている 黙るな 叫べ
悪党ども、叫べ、畜生ども、叫べ、死刑執行人ども、
何も起きていないふりをするな
皆を不安にさせることを恐れるな
揺さぶって 起こせ
戦時に起こすのは罪ではない
国じゅうに向かって叫べ、他の国々に向かって叫べ
窓を広めに開けろ 戦争を飲みこむな 黙るな
こっそり食らうな 忌々しい戦争を、喉に詰まらせるな
どこに人間が残っている? 応えろ!

その人がいなければ その人は終わったということになる
今はうまくいったように見えても 長い目で見ればうまくはいっていない
頭を肩に隠し  目を頭に隠し


その人は反対したことにはならない 実際には 賛成なのだ

だからその人を 四方八方からせっつけ
黙らせるな そいつにも叫ばせろ
何も起きなかったふりをさせるな そいつを呼び戻せ
現実に顔を向けさせろ 戦争のほうに顔を
そいつに説明しろ 戦争は窓の外じゃない 外にあるんじゃない
そいつのそばにいるんだ 仕事と家がある場所に
もの言わず黙りこくって言葉を押しだすのがやっという人がそばにいたら
話すことを覚えさせろ しっかりはっきりと叫ぶことを
黙っていてはいけない 戦争について黙っていてはいけない

 


ウクライナの詩人リュドミーラ・ヘルソンスカヤ(1964-)の詩です。


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